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ChatGPTのWeb Searchツールを実際に呼び出して整理する
fast / slow / open / find / click を使い、モバイルバッテリーの捨て方を題材にWeb Searchがページを探索する流れを確認します。
Guide
目次
ChatGPT などのWeb検索機能は便利ですよね。知りたいことを尋ねると、Web上の情報を探し、出典を添えて答えてくれます。
この記事では、ChatGPTのWeb検索機能で使われるツール名に合わせて、以降 Web Search と呼びます。
Web Searchは、ただ検索するだけではありません。特定のページを開き、ページ内の言葉を探し、リンク先をたどることができます。
今回は「モバイルバッテリーは家庭ごみとして捨ててよい?」という検索を想定して、実際の呼び出し結果を見ながらWeb Searchの各機能である fast、slow、open、find、click の役割を整理します。
これらの機能は、検索で候補を集め、ページを読み、必要な箇所を探し、関連ページへ進むためのツール群としてそれぞれが役割を持って動いています。
同じ題材で、ClaudeのWeb検索ツールも確認しました。検索からページ取得までの違いは、ClaudeのWeb検索ツールを実際に呼び出して整理するで紹介しています。
今回の流れ
今回確認できた探索の流れは次の通りです。
fast / slow
↓
検索結果の参照ID(turn0search0 など)
↓
open
↓
ページの参照ID(turn1view0 など)
↓ ↘
find click
↓ ↓
ページ内を検索 リンク先の本文を取得重要なのは、URLを毎回渡すのではなく、前の操作で返った参照IDを次の操作に渡している点です。
fast:速い検索を行う
fast は、Web全体から検索結果の候補を取るために使います。基本的にはこちらが検索には利用されます。
今回の呼び出しは次の通りでした。
fast|モバイルバッテリー 家庭ごみ 捨て方 リチウムイオン電池 自治体 日本呼び出し形式は以下です。
fast|<query>|<recency>|<domains>recency は対象期間を日数で絞るための値、domains はWeb Search側で対象ドメインを限定するための値です。たとえば千葉県の公式サイトだけを対象にする場合は、次のように指定できます。
fast|モバイルバッテリー 捨て方 家庭ごみ 千葉県||pref.chiba.lg.jpこの例では、recency を省略しているため、区切りの | を2つ続けています。
query = モバイルバッテリー 捨て方 家庭ごみ 千葉県
recency = 未指定
domains = pref.chiba.lg.jp複数のドメインを対象にする場合は、; で区切ります。
fast|モバイルバッテリー 捨て方||pref.chiba.lg.jp;gov-online.go.jp;jbrc.com返るのはURLの一覧だけではありません。各検索結果には turn0search0 のような参照IDが付き、タイトル、URL、本文の抜粋、場合によっては日付も含まれます。
【turn0search0】
title:
リチウムイオン電池、誤った捨て方で火災に!
url:
https://www.gov-online.go.jp/...
content:
リチウムイオン電池を使用した製品は、自治体によって
「危険ごみ」「有害ごみ」「電池」「不燃ごみ」など、
分別方法が異なります。この段階では、まだページ本文を読んだわけではありません。次の open に渡す候補を集めている状態です。
slow:候補を広く探す
slow の呼び出し形式は fast とほぼ同じです。
slow|モバイルバッテリー 家庭ごみ 捨て方 リチウムイオン電池 自治体 日本今回の実行では、fast は比較的直接的な結果を返し、slow は自治体や一般社団法人JBRCのページを含む、より幅広い候補を返しました。一方で、「モバイル」という言葉の解説やEV用バッテリーの学術論文など、質問から離れた結果も混ざっていました。
slow は、fast で十分な結果が得られないときに、より 探索的・高角度高確度な検索をしたい場合 に使われます。
たとえば、次のような場面です。
- 特定の自治体のルールのように、見つけにくい情報を探したい
- 検索語が曖昧で、周辺の情報から候補を見つけたい
- 欲しい一次情報が出ない、結果が少ない、意図とずれた結果しか出ない
- 速度よりも、有力な情報源を取りこぼさないことを優先したい
一方で、検索意図と対象サイトがはっきりしている場合は、まず fast で十分です。たとえば千葉県の公式サイトから処分方法を探すなら、次のように検索語と対象ドメインを絞ります。
fast|モバイルバッテリー 捨て方 家庭ごみ 千葉県||pref.chiba.lg.jpこの結果で必要なページが見つからなければ、同じ条件で slow を試します。
slow|モバイルバッテリー 捨て方 家庭ごみ 千葉県||pref.chiba.lg.jp候補が増えるほど、次にどのページを開くかを選ぶ必要があります。まずは fast で絞り、必要なときに slow へ広げる使われ方をしています。
open:検索結果のページを読む
open は、検索結果または取得済みのページを実際に開くためのツールです。
open|<ref_id>|<lineno>lineno は省略できます。検索結果の参照IDを渡すと、HTMLそのものではなく、解析された本文が行番号付きで返ってきました。
open|turn0search0リチウムイオン電池(リチウム蓄電池)について/千葉県
(https://www.pref.chiba.lg.jp/shigen/3r/lithiumdenchi.html)
Content type: text/html
Total lines: 354
L105:
# リチウムイオン電池(リチウム蓄電池)について
L136:
リチウムイオン電池は、モバイルバッテリーや加熱式たばこ、
コードレス掃除機など...
L215:
## 「家庭」から出たリチウムイオン電池の取扱いPDFを開いた場合も、本文を読むためのテキストとして返ります。PDFでは L36@P1 のように、行番号に加えてページ番号も付きました。
L34@P1:
以下のいずれかの方法により
L36@P1:
①電気店等の回収BOXへの持ち込みfind:長いページから必要な箇所を探す
find は、開いたページの中から文字列を探します。
find|<ref_id>|<pattern>千葉県のページを開いた後、次のように実行しました。
find|turn1view0|モバイルバッテリーすると、モバイルバッテリーに触れている箇所だけでなく、その周辺の文脈も確認できました。
L136:
リチウムイオン電池は、モバイルバッテリーや加熱式たばこ、
コードレス掃除機など、身近な携帯型の電子機器の多くに使われています。
L215:
## 「家庭」から出たリチウムイオン電池の取扱い
L219:
「家庭」から出たリチウムイオン電池を廃棄する際は、
市町村や電器店等の回収BOXや...今回の結果では、完全一致した1行だけが返るのではなく、比較的広いページ内容が返ることもありました。find は長いページの中で、次に読むべき場所を見つける操作に使われているようです。
click:ページ内のリンクをたどる
click は、開いたページにあるリンクをたどるためのツールです。
click|<ref_id>|<link_id>今回は、千葉県ページ内のPDFリンクをクリックしました。
click|turn1view0|80リンク先がPDFだったため、URLだけで終わらず、PDFの本文まで取得されました。
https://www.pref.chiba.lg.jp/shigen/3r/documents/zichitailistv2.pdf
Content type: application/pdf
Number of pages: 2
Total lines: 131
L43@P0:
市町村
L44@P0:
柏市(旧 柏地域)
L45@P0:
流山市HTMLのリンクをクリックした場合も同様で、リンク先のHTMLを解析した本文が行番号付きで返りました。
click は対象ページ内のリンクをたどる、 open は対象ページを指定して直接開くという違いがあります。
検索結果には出てこないような深いページや意図的にインデックスされていないようなページを開くときには click が有効です。
まとめ
今回の実行では、各ツールは次の役割でした。
| Tool | 主な役割 | 入力例 | 主な出力 |
|---|---|---|---|
fast | 素早く候補を検索する | fast|query | 検索結果、タイトル、URL、本文抜粋 |
slow | より広く候補を検索する | slow|query | 検索結果、タイトル、URL、本文抜粋 |
open | ページを開く | open|turn0search0 | HTML/PDFを解析した本文 |
find | ページ内を検索する | find|turn1view0|文字列 | 文字列の周辺を含むページ内容 |
click | ページ内リンクをたどる | click|turn1view0|80 | リンク先ページと解析済み本文 |
Web Searchは、検索結果だけから回答を作る仕組みではありません。fast / slow で候補を集め、open で本文を読み、find で確認箇所を絞り、click で根拠や関連資料まで進みます。
たとえば、自治体の制度を調べて社内向けの案内文を作る、競合サービスの更新情報を集めて比較する、といった下調べにこの流れを使えます。回答だけを受け取るよりも、どのページを根拠にしているかを確認しやすくなります。
Web上の情報と社内の資料を組み合わせた調査や、業務に合わせたAI活用の仕組みづくりを検討している場合は、お問い合わせからお気軽にご相談ください。
補足
この記事に載せた実行結果は、2026年9月18日時点のものです。検索結果や利用できる操作、入出力の形式は更新によって変わる可能性があります。ChatGPTに組み込まれたWeb検索機能の使い方や、引用の確認方法は、Searching the web with ChatGPT(OpenAI Help Center)を参照してください。この記事で扱った fast / slow / open / find / click の入出力は、公開仕様ではなく、実際の呼び出しで観察できた内容です。
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